リテーナー(保定装置)とは
2021/09/12
リテーナー(保定装置)とは
歯並びがキレイになるとそれで安心してしまい、そこで治療は終わりだと考えてしまう方も多いのではないでしょうか?
綺麗になった歯並びを安定させ維持していくことはとても重要で、矯正治療後は様々な原因により歯が後戻りしてしまうこともあります。
①保定期間が必要な理由
矯正装置によって一定の力をかけ続けると、歯の周りの骨(歯槽骨)が吸収し、その隙間に新しい骨ができるという骨の改造現象を繰り返して歯が動きます。
そのため、歯列矯正が終了した後もしばらくは、歯の周りの骨が不安定な状態です。
さらに、歯と歯茎の間にある線維は変化しにくく、矯正前の歯の位置を記憶しています。治療によって歯の位置が変わっても、周囲の組織は治療前の歯並びに戻ろうとする力が働きやすく、後戻りが起きやすいのです。
以上から、矯正終了後は少なくとも1日12時間以上、保定装置を装着することが必要となります。
せっかく矯正治療が終わったのに…とお思いになるかもしれませんが、きれいに整った歯をキープするための大切な過程が保定期間です。保定装置をしっかりと付けていれば、後戻りはほとんど生じません。逆に保定装置の装着を忘れたりすることで、歯並びは変化していきます。
②リテーナー(保定装置)の種類と特徴
リテーナーは大きく分けて2つの種類があり、歯並びやお口の状態によって使用する種類を選択します。下記にて、それぞれの特徴を説明します。
・可撤式リテーナー(ベッグタイプ・ホーレータイプ・クリアタイプ)
可撤式のリテーナーは取り外しができることが特徴です。ワイヤーで歯を抑えながらプラスチックで歯茎を覆うタイプ(ベッグタイプ)や、後戻りがしやすい前歯のみを抑えるタイプ(ホーレータイプ)、歯列全体を透明なマウスピースで覆うタイプ(クリアタイプ)があります。どのタイプの可撤式リテーナーも着脱が面倒ですが、食事や歯みがきの時は外せるので、きれいに清掃でき、歯を清潔な状態に保つことができます。
・固定式リテーナー(フィックスタイプ)
固定式タイプのリテーナーは「フィックスタイプ」とも呼ばれており、細い針金を歯の裏側に接着します。固定式のフィックスタイプは歯の裏側に針金を固定するので正面から見えず、取外しの面倒もありません。ただし、歯の裏側に固定されているので歯みがきが難しく、針金の周囲に歯垢が溜まりやすいことが欠点です。日頃の丁寧な歯磨きはもちろんのこと、歯医者さんで定期的なクリーニングが必要です。
「後戻りのしやすさ」は歯並びや口周囲の筋肉、舌癖、生活習慣などの影響を受けやすく、個人差があるため、リテーナー卒業までの期間は人によってバラツキがあります。場合によっては一生使い続けた方が安心な場合もあります。
③長期的な使用継続をおすすめする理由
歯や歯茎、顎の骨などは加齢とともに変化するものです。だからこそ、可能な限り長期的な使用をおすすめします。
年齢によるお口の変化に合わせてリテーナーを微調整すれば、整った歯並びを維持できるほか、後戻りのセルフチェックも可能です。「ちょっときついな」「ゆるくなってきたな」など、ちょっとした口腔内の変化にも気づきやすく、万が一後戻りが起きた場合でも小さな修正で済みます。
保定期間が終了したあとも、定期的に歯医者さんで後戻りのチェックを受けることもきれいな歯並びを維持するポイントです。「もう大丈夫だろう」と勝手に判断せずに、歯医者さんの指示に従ってくださいね。
当院では、表側矯正、舌側矯正、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)など患者さんにあった矯正方法で治療を行います。
矯正治療後5年、10年経ってもキレイになった歯並びがいつまでも美しく健康なままで維持できるよう、サポートしていきます。
矯正の種類、料金、治療期間などご質問あれば初診相談を行っていますので、ぜひお越し下さい。お待ちしております。
川崎市宮前区の矯正歯科専門クリニック「宮崎台おとなこども矯正歯科」へ