子どもの出っ歯について
2021/12/17
出っ歯とは、下の歯に比べて上の歯が前に出ているかみ合わせです。
「上顎前突」(じょうがくぜんとつ)といわれています。
口元の突出感含め、お子さん自身が気にされる場合もあります。
なぜ上顎前歯が突出している咬み合わせを呈しているのか?
その原因を把握することがとても大切です!!
なぜなら、
その原因が上下の顎骨による場合は、子どもの時に矯正治療(小児矯正、第Ⅰ期治療)を行うべきだからです。
小児矯正(第Ⅰ期矯正治療)とは、
子どもの歯から大人の歯へ生え変わる時期はお子さまの成長を利用して、歯の並ぶ土台である顎の成長を助け、お口の環境の改善を行う重要な時期です。
小児矯正は、「成長を利用して骨の形成に働きかける」ことを、主として治療を行います。
●出っ歯になる原因は?
①先天的な原因(遺伝的要因)
・上顎前歯の突出
遺伝や歯が生える隙間がなくなることで前歯が前に突出した場合。
前歯の突出によって上顎前突の状態となっている場合、矯正治療によって改善することが可能です。
・ 上顎の前突
上顎が下顎に比べて大きく、前方に突出している場合。
軽度の場合、矯正治療のみでの治療が可能になりますが、重度の場合は将来的に外科手術などが必要になることもあります。
・ 下顎の後退
下顎が後退しており、相対的に上顎が突出して見える場合。
軽度の場合、矯正治療のみでの治療が可能になりますが、重度の場合は将来的に外科手術などが必要になることもあります。
②後天的な原因(環境的要因)
・ 幼少期の指しゃぶり、おしゃぶり
指しゃぶりは人間の自然な成長過程の一つです。
しかしその指しゃぶりが長く続く事で指で前歯を押し出してしまい、上顎前突や開口などの不正咬合を引き起こすことがあります。
・ 異常癖
舌で歯を触ったり押す癖「舌突出癖」によって、前歯が前に押し出されてしまうことがあります。
・ 口呼吸
アレルギーや鼻炎などで鼻での呼吸が難しい方は口呼吸となります。
しかし、この口呼吸が続くと口まわりの筋肉が常に緩んだ状態になり、歯が前に出てきてしまうことがあります。
また、爪を噛む癖「咬爪癖」などによっても、前歯が前に傾斜してしまうことがあります。
・ 口周りの筋肉低下
異常癖などにより口周りの筋肉が低下することで、歯を正常な位置に維持することができず、上顎前突になってしまうことがあります。
●どのような治療方法があるのか?
①ヘッドギア
口の中に装着するフェイスボウと首のネックバンドから構成される装置です。
上顎が下顎よりも大きく前に成長している上顎前突の顎の成長コントロールや上顎の奥歯の位置の調整に用いられます。
成長の適切な時期に使用することによって上顎の過剰な成長を抑制し、下顎の骨の成長を正しく導いていく効果があります。
毎日就寝時に使用することで十分な効果が期待できます。
②機能的矯正装置(FKO、バイオネーターなど)
上下一体型の取り外し可能な矯正装置です。
上顎よりも下顎が小さい成長を呈している上顎前突の顎の成長コントロールなどに用いられます。
成長の適切な時期に使用することによって下顎骨の成長を促し、上下の顎骨の成長を正しく導いていく効果があります。
毎日就寝時に使用することで十分な効果が期待できます。
例)
●子どものころに治療しないとどうなるのか?
永久歯列期(中学生くらい)になってからも出っ歯を改善することは可能です。
ただし、顎骨の成長は終了しているため、歯を並べる、あるいは上顎前歯を後方移動するために、抜歯を行う必要性があります。
●上顎前突による弊害
①転倒などによる外傷、歯の破折などのリスク
②口呼吸により口腔内が乾燥し、虫歯や歯周病に罹患しやすくなります
③口呼吸により口腔内が乾燥すると、唾液によりお口の中の細菌が洗い流されません。
そのため、細菌が繁殖し、口臭の原因ともなります
④審美的なストレス
いかがでしたか?
少しでも歯並びについて気になることがあれば、是非ご相談にいらっしゃってください。詳しくお話させていただきたいと思います。
お待ちしております。お電話、インターネットでご予約頂けます。
宮崎台おとなこども矯正歯科🦷
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